特別縁故者とは、亡くなった方に法定相続人が誰もいない場合に、故人と特別な関係にあったと家庭裁判所に認められ、遺産を受け取ることができる人のことです。
認められる可能性がある3つタイプ
生計を同じくしていた人
いわゆる「内縁関係(事実婚)」の妻や夫が代表例です。婚姻届を出していなくても、お互いに助け合い、同じ財布(家計)で生活していた場合が該当します。また、亡くなった方に養われていた子供(法律上の親子ではない場合)や、逆に亡くなった方を経済的に支えていた人も含まれます。
療養介護に努めた人
病気や高齢で介護が必要だった故人の世話を、献身的に行っていた人です。 ここで重要なのは「報酬を得ていないこと」です。仕事として給料をもらっていたヘルパーや家政婦は原則として対象外となり、家族同様に無償で尽くしていたかどうかが判断のポイントになります。
その他 特別の縁故があった人
上記2つに当てはまらなくても、故人と精神的・物質的に密接な関係にあったと認められるケースです。 例えば、身寄りのない故人の晩年を支え続けた親友や、親子同然の付き合いをしていた近隣の方などが考えられます。
特別縁故者になるために必要な手続きとは
この制度を利用するためには、家庭裁判所を通じた厳格な手続きが必要です。
まず、家庭裁判所に申し立てを行い、「相続財産清算人」を選任してもらいます。清算人は、官報(国の広報誌)を通じて「相続人が本当にいないか」を捜索する公告を出します。 この公告期間(最低6ヶ月以上)を経てもなお相続人が現れなかった場合に初めて、特別縁故者としての財産分与を申し立てることが可能になります。
注意すべきは「期限」です。相続人の捜索期間が終わってから「3ヶ月以内」に申し立てを行わないと、権利は消滅してしまいます。また、裁判官に認めてもらうためには、故人との関係を示す手紙、写真、介護日誌、金銭の記録などの客観的な証拠資料が不可欠です。
特別縁故者の申し立てをお考えの方は弁護士にご相談ください
特別縁故者の手続きは、開始から完了まで1年以上かかることも珍しくありません。また、証拠が不十分だと認められないリスクもあります。 「自分は該当するだろうか」「どのような証拠を集めればいいのか」とお悩みの方は、期限が過ぎてしまう前に、相続専門の弁護士にご相談ください。確実な手続きで、あなたの想いが報われるようサポートいたします。


