- 公開日:2026.01.15
- 最終更新日:2026.07.09
目次
遺留分侵害額請求|不動産評価・相続税まで見据えた適正な請求・対応をサポート
遺言書によって自分の取り分が極端に少なくなっている場合や、特定の相続人だけが多くの財産を受け取っている場合、遺留分侵害額請求により、最低限保障された相続分に相当する金銭を請求できる可能性があります。
一方で、遺留分侵害額請求は、単に「法定相続分の半分を請求すればよい」という単純な手続きではありません。
特に、相続財産に不動産・収益不動産・非上場株式・生前贈与・相続税の問題が含まれる場合は、財産評価の方法によって請求額や解決方針が大きく変わります。
弁護士法人プレシャス総合法律会計事務所では、弁護士・税理士・不動産鑑定士の資格を有する代表弁護士が、法的交渉だけでなく、不動産評価や相続税への影響まで踏まえて、遺留分トラブルの解決をサポートしています。
このようなお悩みはありませんか?
- 親の遺言で、兄弟の一人だけが大半の財産を相続することになっていた
- 自分にはほとんど財産が残されていない遺言書が見つかった
- 生前に特定の相続人だけが不動産や多額の金銭を受け取っていた
- 相続財産の多くが不動産で、正しい評価額が分からない
- 相手から提示された不動産評価額に納得できない
- 収益不動産・賃貸物件があり、遺留分の計算が複雑になっている
- 遺留分侵害額請求の内容証明が届いた
- 遺留分を請求されたが、相手の請求額が高すぎると感じている
- 相続税申告や納税資金も含めて、どのように解決すべきか分からない
このような場合は、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。遺留分侵害額請求には期限があり、財産調査や評価に時間がかかるケースも少なくありません。
遺留分侵害額請求とは
遺留分とは、兄弟姉妹以外の一定の相続人に保障されている、最低限の相続分のことです。
被相続人は、遺言によって誰にどの財産を残すかを決めることができます。しかし、配偶者や子どもなどの相続人には、生活保障や相続人間の公平の観点から、最低限の取り分が法律上認められています。
遺言や生前贈与によってこの遺留分が侵害されている場合、侵害された相続人は、財産を多く受け取った人に対して、遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを請求できます。これが「遺留分侵害額請求」です。
現在の制度では、原則として不動産そのものの返還ではなく、金銭での支払いを求める形になります。そのため、相続財産に不動産が含まれる場合は、「その不動産をいくらと評価するか」が非常に重要になります。
遺留分侵害額請求で特に争いになりやすいポイント
1. 不動産の評価額
相続財産に土地・建物・マンション・収益不動産が含まれる場合、評価額の出し方によって遺留分の金額が大きく変わります。
固定資産税評価額、路線価、不動産業者の査定額、鑑定評価額など、評価方法はいくつもあります。相手方が低い評価額を前提に計算している場合、本来請求できる金額よりも少ない金額で合意してしまうおそれがあります。
2. 生前贈与・特別受益の有無
被相続人が亡くなる前に、特定の相続人へ不動産・現金・住宅購入資金・事業資金などを贈与していた場合、その贈与が遺留分計算に影響することがあります。
「生前にもらった財産をどこまで計算に入れるか」は、遺留分トラブルの重要な争点です。
3. 遺言書の内容と遺産全体のバランス
「長男にすべての不動産を相続させる」「同居していた子に全財産を相続させる」「第三者や団体に多額の財産を遺贈する」といった遺言がある場合、他の相続人の遺留分を侵害している可能性があります。
ただし、遺言書の有効性、相続財産の範囲、生前贈与の有無などを整理しなければ、正確な請求額は判断できません。
4. 相続税・納税資金への影響
遺留分侵害額請求は、相続税申告や納税資金とも関係します。
遺留分の支払いを受ける側、支払う側のいずれにとっても、合意内容によって税務上の扱いや納税資金の確保に影響が出る可能性があります。特に不動産が多い相続では、「支払う現金がない」「不動産を売却すべきか」「分割払いにできるか」といった問題が生じやすくなります。
当事務所が遺留分トラブルで重視していること
当事務所では、遺留分侵害額請求について、単に内容証明を送る、交渉する、調停を申し立てるだけではなく、次の3つの視点から解決方針を検討します。
1. 弁護士の視点:法的に請求できる金額と交渉方針を整理する
まず、相続人関係、遺言書の内容、相続財産の範囲、生前贈与の有無を確認し、遺留分侵害額請求が可能かどうかを検討します。
そのうえで、誰に対して、いつまでに、どのような方法で請求すべきかを整理します。相手方との交渉、家庭裁判所での調停、訴訟まで見据えて、証拠や主張を組み立てます。
2. 不動産鑑定士の視点:不動産評価の妥当性を検討する
遺留分トラブルでは、不動産の評価額が争点になることが少なくありません。
特に、都心部の土地、賃貸マンション、収益ビル、共有不動産、借地権・底地、築古物件などは、評価方法によって金額に差が出やすい財産です。
当事務所では、不動産鑑定士の視点を踏まえ、相手方が提示する評価額が妥当か、別の評価方法を検討すべきか、交渉・調停でどのように主張すべきかを検討します。
3. 税理士の視点:相続税・納税資金まで踏まえて解決を考える
遺留分の解決は、金額だけで終わるものではありません。
相続税申告が必要なケースでは、遺留分の支払い・受取りが税務に影響する可能性があります。また、不動産を多く相続した側が遺留分を支払う場合、納税資金や支払原資をどう確保するかも重要です。
当事務所では、税理士の視点も踏まえ、法務・税務・不動産のバランスを考えながら、現実的な解決案をご提案します。
遺留分侵害額請求をしたい方へ
遺留分を請求する側で大切なのは、感情的に相手へ連絡する前に、次の点を整理することです。
確認すべきポイント
- 遺言書の内容
- 相続人の範囲
- 相続財産の全体像
- 不動産の有無と評価額
- 預貯金・有価証券・保険・借入金の有無
- 生前贈与や特別受益の有無
- 相手方がすでに取得した財産の内容
- 遺留分侵害額請求の期限
特に注意が必要なのは期限です。遺留分侵害額請求は、原則として、相続の開始および遺留分を侵害する贈与・遺贈があったことを知った時から1年以内に行使する必要があります。また、相続開始から10年が経過すると請求できなくなります。
「まだ話し合い中だから大丈夫」と思っているうちに期限が迫ってしまうこともあります。請求する可能性がある場合は、まず内容証明郵便などで請求の意思表示を行い、権利行使の証拠を残すことが重要です。
遺留分侵害額請求をされた方へ
遺留分侵害額請求をされた場合、相手の請求額をそのまま受け入れる必要はありません。
まずは、相手方の計算が正しいかを確認する必要があります。相続財産の範囲、不動産評価額、生前贈与の扱い、債務の有無などによって、適正な支払額は変わります。
請求された側で確認すべきポイント
- 相手方に遺留分が認められるか
- 請求期限を過ぎていないか
- 請求の相手方が正しいか
- 相続財産の評価額が適切か
- 相手方自身が受け取った財産や生前贈与がないか
- 支払い方法を一括にするか、分割にするか
- 不動産売却や資金調達が必要か
- 相続税申告への影響がないか
遺留分侵害額請求を放置すると、調停や訴訟に発展する可能性があります。一方で、早期に資料を整理し、適正額をもとに交渉することで、過大な支払いを避けられる可能性があります。
不動産がある遺留分トラブルは、評価額で結果が大きく変わります
遺留分侵害額請求では、相続財産の金額をもとに請求額を算定します。
たとえば、相続財産の大半が不動産である場合、不動産評価額が1億円なのか、1億5,000万円なのかによって、遺留分の金額は大きく変わります。
特に次のような不動産が含まれる場合は、慎重な検討が必要です。
- 収益マンション・賃貸アパート
- 都心部の土地・建物
- 共有名義の不動産
- 借地権・底地
- 築年数が古い物件
- 空室が多い収益不動産
- 親族が居住している不動産
- 売却予定のある不動産
- 事業用不動産
不動産の評価は、単に固定資産税評価額だけを見ればよいものではありません。遺留分の交渉や調停では、相手方がどの評価額を前提にしているのか、その評価が合理的か、別の評価資料を提出すべきかを検討する必要があります。
遺留分侵害額請求の流れ(この部分流れの画像化できたら理想です)
1. 初回相談
遺言書、戸籍資料、財産資料、固定資産税課税明細書、不動産資料、預貯金資料などを確認し、遺留分侵害額請求が可能かどうかを検討します。
2. 相続人・相続財産の調査
相続人の範囲、相続財産の内容、生前贈与の有無、不動産の評価資料などを整理します。必要に応じて、相続財産調査を行います。
3. 遺留分侵害額の概算
相続財産の評価額をもとに、遺留分侵害額の概算を算定します。不動産がある場合は、評価方法によって金額が変わるため、複数の観点から検討します。
4. 内容証明郵便による請求
請求する側の場合は、期限に注意しながら、相手方に対して遺留分侵害額請求の意思表示を行います。請求された側の場合は、相手方の通知内容と請求額を確認します。
5. 交渉
相続財産の範囲、評価額、支払い方法などについて相手方と交渉します。感情的な対立が強い場合でも、弁護士が間に入ることで、法的論点に沿って協議を進めやすくなります。
6. 調停・訴訟
交渉で解決できない場合は、家庭裁判所での調停を検討します。調停でも合意できない場合は、訴訟に進むことがあります。
相談例(架空の事例なので饗庭先生に要加筆)
相談例1:長男が収益不動産をすべて相続したケース
父が亡くなり、遺言書には「すべての不動産を長男に相続させる」と記載されていました。相続財産の大半は賃貸マンションで、他の相続人には預貯金がわずかしか残されていませんでした。
このようなケースでは、賃貸マンションの評価額をどのように算定するかが重要です。収益性、築年数、空室状況、土地の価値、売却可能性などを踏まえて評価を検討し、適正な遺留分侵害額を算定する必要があります。
相談例2:相手方から高額な遺留分を請求されたケース
遺言により不動産を相続したところ、他の相続人から高額な遺留分侵害額請求を受けたケースです。相手方は不動産業者の査定額をもとに請求していましたが、その金額が実態より高い可能性がありました。
このような場合は、相手方の評価額をそのまま受け入れるのではなく、不動産評価の妥当性、相続財産の範囲、相手方がすでに受け取った財産の有無などを確認する必要があります。
相談例3:生前贈与が疑われるケース
被相続人の生前、特定の相続人だけが住宅購入資金や事業資金の援助を受けていたケースです。遺言書上の取り分だけを見ると遺留分侵害が分かりにくい場合でも、生前贈与を含めて検討すると、遺留分が侵害されている可能性があります。
生前贈与の証拠があるか、どの財産を計算に入れられるかを整理することが重要です。
当事務所にご相談いただくメリット
1. 弁護士・税理士・不動産鑑定士の視点から検討できる
遺留分トラブルは、法律だけでなく、不動産評価や税務の問題が絡みやすい分野です。当事務所では、弁護士・税理士・不動産鑑定士の視点を踏まえ、複雑な相続問題にも対応しています。
2. 不動産が絡む遺留分に対応しやすい
相続財産に不動産が含まれる場合、評価額の違いが請求額に直結します。当事務所では、不動産評価の論点を踏まえたうえで、交渉・調停・訴訟の方針を検討します。
3. 請求する側・請求された側の双方に対応
遺留分を請求したい方だけでなく、遺留分侵害額請求を受けた方からのご相談にも対応しています。相手方の請求額が妥当か、どのように反論・交渉すべきかを検討します。
4. 相続税申告や納税資金まで見据えた解決を検討できる
遺留分の支払い・受取りは、相続税申告や納税資金にも影響することがあります。当事務所では、税務面も踏まえた現実的な解決を重視しています。
よくある質問
Q. 遺留分侵害額請求はいつまでにすればよいですか?
原則として、相続の開始と遺留分を侵害する贈与・遺贈があったことを知った時から1年以内に請求する必要があります。また、相続開始から10年が経過すると請求できなくなります。期限が近い場合は、早急に弁護士へご相談ください。
Q. 兄弟姉妹にも遺留分はありますか?
兄弟姉妹には遺留分は認められていません。遺留分が問題になるのは、主に配偶者、子、直系尊属などが相続人となるケースです。
Q. 遺留分は不動産そのものを返してもらえる制度ですか?
現在の遺留分侵害額請求は、原則として金銭の支払いを求める制度です。不動産そのものの返還ではなく、不動産の価額を踏まえて金銭で解決することになります。そのため、不動産評価が非常に重要です。
Q. 相手方が提示した不動産評価額に納得できません。争えますか?
争える可能性があります。不動産評価には複数の考え方があり、固定資産税評価額、路線価、査定額、鑑定評価額などによって金額が異なることがあります。相手方の評価が妥当かどうかを確認したうえで、必要に応じて反論資料を準備します。
Q. 遺留分侵害額請求をされた場合、すぐに支払わなければなりませんか?
相手方の請求額が正しいとは限りません。まずは、請求期限、相続財産の範囲、評価額、生前贈与、相手方が取得した財産などを確認する必要があります。請求を受けた場合も、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
Q. 相続税申告が必要な場合も相談できますか?
はい。遺留分の解決内容は、相続税申告や納税資金に影響することがあります。当事務所では、税理士の視点も踏まえ、税務面を考慮した解決方針を検討します。
遺留分トラブルは早めにご相談ください
遺留分侵害額請求は、期限、財産調査、不動産評価、相続税、相手方との交渉など、複数の問題が絡みます。
特に、相続財産に不動産や収益不動産が含まれる場合、評価額の違いによって結果が大きく変わる可能性があります。
- 自分の取り分が少なすぎるのではないか
- 遺留分を請求されたが、金額に納得できない
- 不動産の評価額で揉めている
- 相続税も含めてどう解決すべきか分からない
このようなお悩みがある方は、弁護士法人プレシャス総合法律会計事務所へご相談ください。
弁護士・税理士・不動産鑑定士の視点から、遺留分トラブルの適正な解決をサポートいたします。
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